ストレスから起こる過敏性腸症候群
●体に異常がないのに下痢や便秘が繰り返して起こる
下痢や便秘、腹痛を繰り返すのに、検査をしてもどこにも異常がない…。
こんな状態を過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)といいます。
このようなトラブルは、多くの人が経験することですが、症状が悪化すると“電車に乗ってもひんぱんにトイレに行きたくなって途中下車する”“商談中でもトイレが近くにないと不安”など、日常生活に支障が出て、肉体的だけでなく精神的にも疲れてしまいます。
過敏性腸症候群には、大きく分けて3つのタイプがあります。
*下痢型…慢性の下痢が続くが、強い下痢ではなく体重の減少もない。比較的男性に多い。
*便秘型…便意があっても便通がない。コロコロとしてうさぎのふんのような便や、ゆるい便が少ししか出ない。比較的女性に多い。
*交替型…下痢が数日続いた後に今度は便秘が続くといったことを繰り返す。
これらのどれも腹痛やおなかの張り、おなかのゴロゴロ感などを伴います。
体重減少、血便、食欲低下などは伴いませんが、睡眠不足や疲労、不安、緊張などがあると下痢や便秘がひどくなるという特徴があります。
●腸は緊張やストレスの影響を受けやすい
過敏性腸症候群が起こるのは、ストレスと深い関係があります。
腸は緊張や不安、疲労などの影響を受けやすく、ストレスが続くと自律神経が乱れて下痢や便秘が起こりやすくなります。
しかも、仕事や家庭でのストレスから腸の調子が悪くなると、“またトイレに行きたくなるかもしれない"という思いがさらにストレスとなって、症状が続いてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。